キングスマン:ゴールデン・サークル

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※がつんとネタバレしています。

帰ってきた悪ふざけスパイ映画。前作ではコリン・ファースの紳士的物腰と荒唐無稽なスパイギミックの融合で、映画とコミックのはざまを華麗に駆け抜けていったキングスマンですが、続編となる本作では完全にコミックのほうに舵を切った。しかも青年誌ではなくむしろ「今週のびっくりどっきりメカ~!」とジュリアン・ムーアがいつ言い出してもおかしくない。そんなびっくりどっきりスパイだったので開幕から私の中の「どうでもいいわ」メーターがMAX。こんなにも(私の)人心が荒廃してしまった世界で、私たちにまだ大事なものは残されているのか…?いやあります。「キングスマン」にはまだ魅力的なキャラクタたちがいる!そんなキャラクタたちもほとんどは爆発四散するので残るのは肉片と焦土と荒れた人心です。キングスマン:アポカリプスじゃないの?

 

以下、全般的にどうでもよかった私がなんとか絞りだしたどうでもよくないところを挙げました。順序もめちゃくちゃだけど本作はおでんみたいな感じで、お好みのイベントが串にぶっささっているだけなので、順序を入れ替えたところで味は変わらない気がする。

いいでしょうか? ランキング式でいきます。ネタバレします。見てない人にはおすすめできない。私は心が荒廃したため説明を放棄しておりたぶん見てないと「えっ、なんて?」ってなります。





 


第1位 マーリン爆散

何考えてんの!?

百歩譲って爆散してもいいけどなんてどうでもいいところで…。地雷とかおまえの匙加減ひとつじゃないか。空からタライが降ってきて死ぬのと大差ないよ。前作からスクリーンタイムも多めにつきあってきたキャラをくそどうでもいいところで爆散させる、その心意気が素敵!っていう向きもあるんでしょうか。私はすべてがDになりました(DO_DEMO_II)。

 

第2位 エージェントテキーラが出てこない

チャニング・テイタムがキングスマン参戦!と聞いた時のみんなの期待をあざ笑うかのようにちょこっとアクションしたっきりもう出てこないテキーラ。すかしテイタム。今回の件で未熟さを痛感したテキーラ、ロンドンに降り立つ!次回を待て!のところで終わりますけど次回まで私が観客席にいると思うなよ。多分いるけど。

 

第3位 JB爆散

空からタライもといミサイルが落ちてきて全滅。犬クラスタの地雷。ついでながらロキシーも爆散。あと友達3人組のひとりも爆散。そのことが映画自体のトーンを暗く落とさないのがすごいというかこの世界って単に命に価値がないのでは?
爆発したとはいえマーリンみたいに肉片をまき散らせてどーん!といったわけではないので次回作以降で復活も可能だろうけど、というかこの調子だとたとえ肉片をまき散らせてどーん!といっても別に復活可能ですよね。

 

第4位 ハリーがポンコツ

1年くらい?キープしといたわりに水に浸してみて治らなかったので「リリースしよ」ってなったのが面白かった。水に浸されるコリン・ファースにはどきどきした。
わーいハリーが復活した!かっこいいとこ見たい!という観客をあざ笑うかのようにポンコツぶりを発揮。最終戦ではポンコツ治ってましたね。なんで治ったんだっけ?

 

第5位 またすぐやらせてくれる女でてくる

女性はトークンかセックスオブジェクトという相変わらずのゼロ点ぶり。そもそも人間の命に価値がない世界なので人権もないけど。

 

第6位 ジャンキーどもは一掃だ!っていうの前作の選民思想者は一掃だ!っていうのとわりと近くない?

おっ前作でモラル的に疑問視されたとことの類似性きた~と思ったのでなにか言及があるかと思いましたがなにもなかった。なにもない…すべてのものに意味がない…無…それがキングスマン:ゴールデンサークル。哲学的な問いになってしまい申し訳ないんですが無って見ておもしろい?砂嵐の画面を見てたほうがおもしろくない?

 


フランチャイズ化を迫られているがやりたくないので使えそうな素材をとりあえず爆散させる自傷行為なんじゃないか説を唱えたのですが、引きとかどう見てもやる気まんまんだしまあふつうにやる気なんだろうな。と思いました。次回作でテキーラは肉片になるのか? 今後とも動向から目が離せないシリーズです。